こんにちは、私は20年以上家庭菜園で無農薬野菜を育てている「サク」といいます。
今年から月ごとにどんな作業をしたかを報告していきます。
私自身の作業の記録を残し、振り返りや反省、良かったことを共有できたらいいな、と思います。
実際に行った記録なのでタイムラグがありますが、後半には来月になったらどんな作業をするかも書いておくので参考にしてください。
2月は寒い日が続く中でも、暖かい日があったりして畑に出やすい季節ですね。
ホームセンターに野菜苗がならんだり、暖かい日が続くと、春植え野菜を育てたくなってきますね。
そんな気持ちを一旦落ち着かせて、菜園の状況を見返してみましょう。
良い野菜を育てるには、まずは土台となる、土づくりからです。
育てたい野菜を考えて、適した土壌環境を作っていきましょう。
2月の活動報告
- 春植え野菜のための土づくり(その1)
- 春植え野菜のための土づくり(その2)
- 冬を越した野菜の収穫
- 冬越し野菜への追肥
春植え野菜のための土づくり(その1)
冬の期間に何も育てていないところは、土壌が酸性になっています。
これは雨などによって、カルシウム等のアルカリ成分が流れ出てしまうからです。
そこで、流れ出てしまったカルシウム等の補給と、酸度調整を行っていきます。
まずは、酸度計で測ってみます。
Ph紙より、写真のような酸度計があると、手軽に土壌酸度を把握できます。
見ての通りPh5.8とだいぶ酸性になっていました。
この状態だと、ほとんどの野菜が育ちません。
この畑は昨年末から借りられることになった畑なので、消毒も兼ねて「消石灰」を使って消毒しようと思います。
石灰の種類は3種類あって、目的によって使い分けます。
名 称 | 概 要 | 1㎡100gあたりのPh変化 | 即日植付 |
消 石 灰 | アルカリ成分が強く、消毒効果あり | 1.0程度 | 不可 |
苦土石灰 | アルカリ成分とマグネシウムを含む | 0.8程度 | 不可 |
有機石灰 | カキ殻や貝殻からできている、効きがゆっくり、カルシウム含む | 徐々にアルカリへ | 可 |
「消石灰」、「苦土石灰」は効きが強いため、野菜を植え付ける1~2週間前には畑にすき込む必要があります。
「有機石灰」はゆっくり効果が出てくるので、Ph値はすぐに変化することはありません。そのため野菜植付と同時使用ができます。
今回のような土壌酸度(Ph5.8)の調整の時は、1㎡あたり消石灰約100gまたは、苦土石灰約150gをすき込み。
肥料をすき込む際に再度計測して、必要なら有機石灰で調整するのが良いでしょう。
注:じゃがいもを育てる予定の場所では酸度調整の必要ありません。じゃがいもは酸性土壌で良く育ち、アルカリ成分が強いと「そうか病」とうい、イモの表面がゴツゴツになることがあるため。
春植え野菜のための土づくり(その2)
酸度調整で土づくりをしてから1~2週間すると、堆肥や肥料を使用する土づくをします。
今回の作業では、育てたい野菜にあわせて肥料の量や、畝の高さを変えていきます。
私が春植えするのは、
- 夏野菜までの短期間で終わる葉物野菜。
- 夏野菜と相性が良いコンパニオンプランツ。
- ニンジン、ダイコンなどの根菜。
- じゃがいも
葉物野菜・コンパニオンプランツ・根菜のための畝づくり
上記1~3に共通するのは、「全面施肥」で畝を準備することです。
全面施肥とは、堆肥や肥料を畝全体にまいてすき込むことを言います。
栽培期間が短く、肥料成分をすぐに効かせたい時や、育てる野菜の株数が多いときに「全面施肥」で準備します。
植え付けや種まきまでに期間があるときは、有機肥料を使っていきます。
有機肥料は微生物に分解されることで、肥料成分が効いてくるものなので、効果があらわれるのに期間が必要になります。
使用するのは、「牛ふん」・「鶏ふん」・「米ぬか」・「有機石灰」。
鶏ふんは分解が早いため、肥料としての効きが早いので、植え付けまで1か月程度空くようなら鶏ふんは除いて畝を作っておきます。
写真は牛ふんと鶏ふん、米ぬかをまいた状態です。だいぶ雑にまいてしまいましたが、あとでしっかり混ぜるのでご容赦ください。
ある程度の広さだと1回1回測るのも大変なので、手の握り加減で判断できると時間短縮になります。
私の手は一握りで約30~40g程度です。長さは、足3歩半で1mになると考えています。
牛ふんの場合はリットル表記が多いですが、シャベル山盛り1杯で約3L(1.2kg)となります。
適量まいた堆肥と畑の土がまざるように耕し、まぜたら畝を立てていきます。
写真の状態でも野菜は育てられますが、根菜用の畝の場合は土の塊があると、形が悪くなってしまうのでもう少し砕きながら畝を立てるようにします。
じゃがいもの植え付け
土づくりと書いていて植え付けとは!?と思いますよね。
2月下旬であまりにも暖かい日が続くので、土づくりと合わせて、じゃがいもの植え付けをしました。
じゃがいもは酸度調整の必要はなく、肥料の施し方も、置き肥という方法をとるので、寒起こしをしていれば少し土をよければ植え付けができます。
今回は写真のように、3列で植え付けを行いました。
このじゃがいもとじゃがいもの間に、鶏ふん、牛ふん、米ぬかを混ぜたものを一握りずつ置いていくのが、置き肥という方法です。
また、種イモは切っていません。春植えの場合は切り分けて1つ40gくらいにすることができますが、切り口を乾燥させるか、草木灰をつける作業が増えるので、小さめの種イモを揃えることができるなら、そのまま植え付けます。
写真は以前、草木灰を付けて植えた行ったジャガイモです。
2~3個なら手間ではありませんが、数十個になると切って草木灰を付ける、という作業に時間を取られてしまいます。
冬を越した野菜の収穫
冬越しした野菜と言っても、ブロッコリーとじゃがいもの収穫になります。
ブロッコリーは冬の間でも成長し、収穫できる唯一の野菜ではないでしょうか。
暖かくなってくると、花が咲いてきてしまうので取り遅れないように気をつけましょう。
次はじゃがいもです。
秋植えのじゃがいもを冬になるころに収穫すると思いますが、取り切れないものは無理に収穫しないという選択もありです。
地上部は枯れてしまっていますが、残がいはまだ確認できます。
収穫すると、太陽の光にあったところが緑色に変色し、毒素となるソラニンやチャコニンを生成し、食べると腹痛など起こしてしまいます。
しかし、土の中にしっかりと埋まっていれば、日の光を浴びることがないので、掘り起こすときれいな色をしています。
表面を乾燥させたら、光が遮れる場所で保管しましょう。
冬越し野菜への追肥
2月になると暖かくなってきて冬越ししてきた野菜たちの成長が始まってきます。
そこで、必要になってくるのが追肥です。
本格的に成長が始まる前に施すことが大切です。
冬越しした野菜は何でしょうか。
- キャベツ・ハクサイ
- 玉ねぎ・ニンニク
- イチゴ
- ソラマメ・スナップエンドウ
追肥方法は、野菜によって若干違いがあります。
キャベツ・ハクサイ
アブラナ科の野菜は根をあまり広げず、地下に向かって真っすぐ伸ばします。
キャベツ・ハクサイは葉を大きく広げるため、葉が広がった先に追肥をしてもあまり効果がありません。
そこで、広がった葉の下に肥料を施すように、外葉を少し持ち上げて追肥します。
玉ねぎ・ニンニク
一株当たり3g程度の追肥量になるように化成肥料をばら撒き、土寄せを行います。
冬の霜柱で根が浮き上がっていることがあるので、中耕という作業をして土を柔らかくしたら、葉の分岐部を埋めないように株元へ土寄せしてください。
イチゴ
枯葉があるようなら、付け根から摘み取ります。
葉が立ち上がって、休眠から覚めているようなら、株元に追肥した後に中耕し、土寄せをします。
土寄せする際は、クラウンというイチゴの株の中心を埋めないように気をつけてください。
ソラマメ・スナップエンドウ
追肥は1㎡あたり30g程度をばら撒き、株元へ土寄とあわせ、冬越しの間にくずれた畝を直すように整えておきましょう。
暖かくなってきて、畑でてきることも増えてくる時期です。
寒暖差で体調をくずさないよう、適度に畑で体を動かす作業をして、健康にすごしましょう。
来月は、いよいよ種まき開始です。
こまつな・ほうれん草・ダイコン・ニンジンの種まき。
スナップエンドウの支柱立て。
コンパニオンプランツでラディッシュ・ツルなしインゲン・小ネギの種まき。
をしていこうと思います。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
少しでも、皆さんの家庭菜園ライフの役に立てたら嬉しいです。
それでは、また次回
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