こんにちは、私は20年以上家庭菜園で無農薬野菜を育てている「サク」といいます。
夏の野菜たちは、成長が良く、上手に育てればどんどん実を付けてくれます。
しかし、成長が早く、枝やつるが伸びすぎてしまったり、長雨によって過湿状態になったり、そもそも忙しくて畑に出る頻度が少ないなど、さまざまな要因で夏野菜はトラブルに見まわれます。
そこで今回は、夏野菜に起こるトラブルとその対処方法について教えます。
家庭菜園で育てられる夏野菜
- トマト
- キュウリ
- ナス
- ピーマン
- スイカ
- エダマメ
トマト
成長が早く、脇芽の出やすいトマトは、トラブルも多いです。
トラブル1:実が付かない
原因1:一番花の生育不良
対処方法:苗の植えなおし
トマトは最初の花が実にならないと、その後の実付きが悪くなります。
そのため、一番花を落としてしまったり、実にならなっかた時は思い切って植え直してしまいましょう。
6月中なら、苗も販売されていると思います。
そもそも花が付かないこともあるので、苗を買うときに花が付いているものを選ぶと良いでしょう。
原因2:脇芽が多い
対処方法:育った脇芽も切り取る
脇芽が多いと、脇芽それぞれに栄養が分散してしまい、実が付かなくなります。
大玉トマトなら、主枝1本を育て、他に出た脇芽はすぐに取ってしまうようにします。
中玉やミニトマトは主枝と脇芽2~3本を育てるようします。
脇芽がどんどん出るからといって、すべて育てれば管理はしずらくなります。
伸びた脇芽に花や実が付いていても、切り取ってしまいましょう。
トラブル2:葉が白くボロボロ
原因:ハダニ
対処方法:茎の先端を切る
ハダニは高温乾燥で発生します。
部分的な被害ならハダニが潜む葉の裏から水をかけて乾燥を防ぐと防除できます。
しかし、株全体が白っぽくなってしまったら水をかけても回復しません。
この時は主枝の先端を切って、脇芽を新しい主枝として育てましょう。
トラブル3:葉が丸まる
原因:肥料過多
対処方法1:追肥を休む
トマトの追肥は、実が付いてから2週間に1度していますが、それを休んで様子を見ます。
丸まった葉が平たくなったら、追肥を再開するようにします。
対処方法2:脇芽を伸ばす
脇芽を伸ばすことによって、養分の分散をさせることができます。
追肥を見送るのと合わせて、脇芽を伸ばすと、肥料過多の状態を早めに改善することができます。
トラブル4:実の一部が黒い
原因:カルシウム不足
対処方法1:カルシウム補給
実の一部、実の先端が黒くなる症状を「尻腐れ症」といいます。
この症状は、カルシウムが吸収されない時に起こります。
そのため石灰(カルシウム肥料)を施すことで改善が見込めます。
ただし、消石灰を根の近くに施してしまうと、効き目が強すぎるので、苦土石灰を畝の肩や通路に10~15g程度施すようにします。
対処方法2:石灰を施しているときは水をやる
石灰(カルシウム肥料)は水に溶けだして野菜に吸収されます。
そのため、日照り続きで、土が乾燥しているときは、5~6L程度の水を株まわりにかけてあげると、石灰の効果が出てくると思います。
キュウリ
実の成長が早いので、日々小さなお世話を心掛けましょう。
トラブル1:実が曲がる
原因:ストレスと疲労
対処方法1:追肥をする
追肥をしていなければ、肥料切れによるストレス、株の疲労によって実が曲がっています。
2週間に1度、化成肥料を10~30g程度畝の肩から通路にかけて施すと良いでしょう。
対処方法2:水を与える
追肥をしている場合は、水不足が原因かもしれません。
しばらく雨が降っていない時は、乾燥によるストレス、株の疲労のため実が曲がるのです。
地植えなら2~3日に1回はジョウロで水をたっぷりかけてあげましょう。
トラブル2:葉がボロボロ・実が付かない
原因:激しい疲労
対処方法:つるを切る
曲がった実すらつかず、葉が枯れているようなら、株は激しく疲労しています。
この時は親づる、子づる関係なく切ってしまいましょう。
4~5節程度のところで切り揃え、傷んだ葉も切り落としましょう。
追肥をせずに1か月後に再び収穫できるでしょう。
ナス
ナスは肥料・水分ともにしっかりと必要とする野菜です。
トラブル1:実が小さく固い
原因:受精がイマイチ
対処方法:追肥と遮光
この現象は「石ナス」と言われるもです。
栽培を続けても大きくならないので、早めに摘み取ってしまいましょう。
猛暑で花粉がうまく付かず石ナスになる場合は、追肥をして養分補給をします。
合わせて、遮光ネットで覆い直射日光を防ぎます。
直射日光が強いときに使用し、地温の上昇を抑え、株の消耗を防ぎます。
トラブル2:実に傷ができる
原因:実が枝葉にこすれた
対処方法:支柱を立てて誘引する
成長中のナスの実は、皮が柔らかいため、少し枝葉にこすれただけで、かさぶたのような傷ができてしまいます。
3本仕立てや4本仕立ての支柱にしっかりと沿うように誘引し、実を付けた脇芽は、実を付けた先の葉っぱ1枚を残し、切るようにしましょう。
トラブル3:葉が白くかすれる
原因:ハダニ被害
対処方法:枝を切る
被害が軽微なら、葉の裏側を含め株全体に水をかけて洗います。
株全体がボロボロになるほど被害が広がってしまったら、枝をバッサリと切りましょう。
発生したハダニを、一掃するために枝葉事取り除くのが大切です。
そのため、草丈が1/3くらいになるように、思い切って取り除きましょう。
時期にもよりますが、1か月程度で新しい枝が伸びて実を付け始めます。
ピーマン
どんどん実を付けるので、栄養不足に注意
トラブル1:花が落ちる
原因:疲れ
対処方法:枝を切って花を減らす
一度にたくさんの実を付けると、疲れて自ら花を落として、体力を回復しようとします。
ピーマンは脇芽ができやすいので、株の内側に伸びようとする脇芽は切ってしまい、花が付くのを減らします
トラブル2:実がくしゃくしゃ
原因:ストレス
対処方法:枝を切る、追肥、若どり
暑さや乾燥、肥料不足などストレスによって実がくしゃくしゃになることがあります。
枝を切ったり、若どりすることで、体力を温存させ、追肥していなければ化成肥料を、1㎡あたり30g程度施しましょう。
スイカ
トラブル:収穫時期がわからなくなる
原因:記録不足
対処方法:巻きヒゲの枯れ方で判断する
スイカの収穫時期は、受粉日から35日~45日と言われています。
人工授粉していれば、正確な日数を計算することができますが、自然に受粉したものでは、計算することができません。
そこで受粉日がわからない実については、実の近くの巻きヒゲの状態をチェックして判断します。
巻きヒゲの先端が枯れるのを確認し、完全に巻きヒゲが枯れたら収穫のタイミングです。
エダマメ
トラブル:芽がでない
原因:鳥に食べられた、または腐った
対処方法:種のまき直し
種まきから2週間程度しても芽がでない場合は、種が食べられてしまったか、土中で腐っていることでしょう。
種も豆なので鳥に食べられてしまいます。種を蒔いたら防虫ネットをトンネル状に掛けましょう。
まは、種が過湿に弱いため、種まき後に水はまかない方が良いです。
まだまだ野菜トラブルはありますが、だいたいが肥料・水分・害虫によるものです。
追肥は定期的にしているか、日照りが続いていないか、枝葉が込み合って害虫が入りやすくなっていないかなど、観察すると良いでしょう。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
それでは、少しでも皆さんの家庭菜園ライフの役に立てたら嬉しいです。
それでは、また次回
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