こんにちは、私は20年以上家庭菜園で無農薬野菜を育てている「サク」といいます。
みなさんはタネ袋に何が書かれているか知っていますか?
タネ袋の表に書かれている「病気に強い」、「楽々栽培」、「多収穫」などだけで判断しては行けません。
じつは、タネ袋の裏面の記述は、栽培情報の宝庫です。
品種の特徴、まきどき、育て方、収穫のタイミングなどが書かれていて、インターネットで情報を検索しなくてもすでに書かれているのです。
何がどんなふうに書かれているのか、どんな意味なのか、タネ袋の見方について知ってみましょう。
タネ袋の情報
- 品種名・・・その名の通り、野菜たちの名前
- 品種の特徴・・・育てやすさや、品種の特性が書かれています。
- 発芽・生育適温・・・品種にとっての適温の目安になります。
- 発芽日数・・・適温下で種を蒔いたときに、発芽するまでの日数の目安になります。
- 地域ごとの蒔き時と収穫時期・・・同じ野菜、同じ品種でも蒔き時は地域によって異なります。
- タネまきのポイント・・・畝幅や株の間隔、適した蒔き方が記載されています。
- 管理のポイントと収穫方法・・・管理作業のポイントや、収穫のタイミングなどが記載されています。
- タネの保管方法や注意点・・・タネを適切に保管する方法について記載されています。一般的に野菜のタネは、高温多湿の場所に置くと発芽率が低下したり、発芽しなくなったりします。乾燥剤と一緒に密閉袋に入れて冷暗所で保管すると良いでしょう。
- 発芽率・・・開封前の発芽率が記載されています。時間の経過、保管状況で発芽率は低下します。
- タネの有効期限・・・適切な保管をしているときに、発芽率を保証する期限です。期限を過ぎているタネでも使用することはできます。
- タネの生産地・・・種苗会社は海外にも農場を持っていて、世界各地でタネ取りを行っています。
- 農薬処理の有無・・・タネの消毒のために農薬処理を行っているものもあります。使用した薬剤と使用回数が記載されています。
- 入っている種の量・・・必要量についてはあらかじめ確認して、購入量の目安にしましょう。
F1品種か固定種
失敗しにくく育てやすいのがF1品種、挑戦し甲斐があるのは固定種です。
F1品種とは
異なる親の系統どうしを掛け合わせて生まれた雑種第一代目のことを言います。
生育が旺盛、病害虫に強いなどのメリットがあります。
「○○交配」や「一代交配」と記載されています。
固定種とは
多くの株の中から、その品種の特徴が良くあらわれた株を選抜して栽培を繰り返し、出来上がった品種です。
個性がある一方で、生まれ育った環境以外でうまく育つかは、育ててみないとわかりません。
品種が生まれた地方の名前をとって「○○野菜」、「○○伝統野菜」などと呼ばれていることがあります。
タネの加工について
特殊な加工が施されているタネもあります。
どのような加工が施されているかは、タネ袋に記載されます。
ペレット種子
小さくて扱いにくかったり、形がいびつだったりするタネを粉状の混合物で覆い、均一な球場に加工したものです。
ネーキッド種子
外側の殻や皮を取り除いたものです。
表面に付着している病原菌を取り除くことができるため、種が原因の病気にかかりにくくなります。
エボプライム種子
発芽がそろいやすいように、吸水性を高める処理を行ったものです。
耐病性や抵抗性があるか
「耐病性」は病気に強い性質を、「抵抗性」は病気のほかに害虫にも強い性質を言います。
タネ袋には「○○に耐病性がある」などと表示されています。
抵抗性品種の中には、品種夢委の前に「CR」、「YR」などと記載されています。
CRは、根こぶ病耐性
YRは、萎黄病耐性
収穫までに時間がかかるかどうか
タネ蒔きから収穫までの期間の長さを基準にした品種の分類です。
これを「早晩性」と言います。
「早晩性」には、タネ蒔きから収穫までの日数が短いものから順に「極早生」、「早生」、「中早生」、「中生」、「中晩生」、「晩生」があります。
初心者でも育てやすいのは、極早生や早生品種になります。
栽培期間が短く、その分病害虫の被害を受ける可能性が低くなるからです。
一方、じっくり育つ、中生から晩生の品種は味が良く、育てがいがあるといわれます。
どうですか?ぺらったした一面に、貴重な情報が惜しみなく記載されているのがわかっていただけたでしょうか?
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。
少しでも、皆さんの家庭菜園ライフの役に立てたら嬉しいです。
それでは、また次回
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