10月の週末、サトイモの畝を見ると葉はまだ青いまま。そろそろ掘りたいけれど、小さい芋ばかりだったらもったいない。次の野菜を植える予定もあると、今掘るか、もう少し待つかで迷いますよね。
わが家では、葉が多少枯れて、青い葉も少し残っている頃に一気に収穫します。全部の葉が枯れるまで待ちません。毎回試し掘りをする必要はないと考えています。まだ葉が元気なうちに早く畑を空けたい時は、試し掘りで芋の大きさを確かめ、畝全体を収穫するか判断してください。
試し掘りは、掘った芋の大きさを見て、畝全体を収穫するか、もう少し待つかを判断するための作業です。この記事では、関東平地の露地栽培を前提に、試す株の選び方から収穫後の畑の予定まで説明します。
青い葉が残っていても収穫できる
葉が青いからといって、必ず収穫を待つ必要はありません。反対に、葉が大きく茂っていても、土の中の芋が十分に育ったかは見えません。枯れ始めを待つか、試し掘りして大きさを確かめるかを、畑を空けたい時期に合わせて決めます。
収穫時期は品種と植え付けた時期を確認する
関東平地では秋に収穫を考えますが、早生と晩生では育つ速さが違います。まず種芋のラベルや購入記録で品種名を確かめ、種苗会社の収穫目安と植え付けた時期を見比べてください。東京の体験農園には10月下旬に試し掘りした例があります。暦は目安にし、畑を早く空けたい場合は実際の芋を見て決めましょう。
寒冷地や霜の早い場所では、関東の時期まで待たず、地域の栽培案内と霜の予報を確認します。暖地でも寒波が近づいたら、次に畑へ出られる日まで待てるかを見直してください。収穫の予定は、芋の育ち方と作業できる日の両方から決めます。
品種が分からなくても芋の大きさは確かめられる
品種が分からない時は、袋や購入履歴を探し、種芋をもらった場合は相手に品種名を聞きます。見つからなければ、植え付けた時期と株の育ち方を確認し、試し掘りで芋の大きさを見てください。葉の色だけで収穫日を決める必要はありません。
同じ畝でも、植え付けた日や日当たりが違う場所は育ち方に差が出ます。どこを掘ったかが分かるよう、株の位置をメモしておきます。後から残りの株を見た時に、試した株と同じ条件かを比べられるようにするためです。
試し掘りで畝全体を収穫するか決める
早く畑を空けたい時は、まず一株を掘り、食べる部分の芋がどれくらい育っているかを見ます。試し掘りした株は収穫したものとして扱い、残りの株を掘るか待つかを決めます。少し掘って元に戻し、そのまま育て続ける手順ではありません。
ほかの株と葉の大きさや茎の太さが近い株を選ぶ
畝を見渡し、葉の大きさや茎の太さがほかの多くの株と近いものを選びます。一番大きい株は、ほかの株より芋もよく育っている可能性があります。小さい株だけでも畝全体の育ちを判断しにくいため、多くの株と育ち方が近いものを選んでください。
端の株を選ぶ時は、内側の株と日当たりや育ち方が近いかも見ます。畝の半分が日陰、植え付け日が違う列があるなど、育ち方がはっきり分かれているなら、区画ごとに試し掘りして判断してください。掘った芋から畝全体を判断するために、まず畝の中の違いを確かめます。
株の周りから土を緩めて芋を傷つけずに掘る
雨の直後で土が重く、足元が沈む日は避け、土を扱える日に作業します。株元すぐにスコップを差すと芋に当たりやすいため、株の周りから土を緩めます。芋が見えてきたら刃を近づけすぎず、土の塊ごと慎重に掘り上げてください。
親芋は株の中心にあり、その周りに子芋、さらに子芋の先に孫芋が付きます。子芋用品種なら中心の親芋だけでなく、周りの子芋や孫芋の大きさを見ます。親芋を食べる品種なら親芋を確認します。収穫する部分を取り違えないように、分かっている品種名と照らし合わせましょう。
道具や掘った株は、残す株の根元を踏まない場所へ置きます。確認のために畝全体を掘り返さず、選んだ株の周りで作業を済ませてください。土を落とす時も、芋に傷を付けないよう、手で落ちる分を払います。
掘った芋の大きさから今掘るか待つかを判断する
子芋や孫芋を並べ、料理に使いたい大きさまで育っているかを見ます。大きな芋が少しあるだけなのか、使える芋がそろっているのかを確認してください。中心の親芋の大きさや株全体の重さだけでは、持ち帰って食べられる分が分かりません。
掘った株が残りの株と同じように育っていれば、その結果を畝全体の収穫判断に使います。小さい芋が多ければ待つ、十分育っていれば収穫する。そこに霜の予報と、次の野菜を植える予定を合わせます。判断する順番は下の表のとおりです。
| 試し掘りで見たこと | 畝全体の判断 | 次にすること |
|---|---|---|
| 料理に使いたい大きさの芋がそろっている | 同じように育った区画は収穫する | 畑を空ける予定に合わせて掘る範囲を決める |
| 小さい芋が多く、葉や株元に傷みがない | 霜の心配がなく作業日を確保できるなら待つ | 次に畑へ出る日に芋の育ちと天気予報を確認する |
| 葉・茎・芋に気になる傷みがある | 傷みのある株を通常の収穫目安とは分けて調べる | 斑点、株元、土の湿りを見て公式の症状写真と比べる |
芋が小さければ残りの株を待つ
まだ料理に使いたい大きさに育っていなければ、残りの株を畑に置いて待ちます。その前に、葉や株元に急な傷みがないか、次に畑へ出る日まで霜の心配がないかを確認してください。小さいからすぐ全部掘る、という判断にはしません。
待つ時は、次に畑へ出る日を決めておきます。「その日に株の状態と天気予報を見て、収穫するか再確認する」と予定に入れてください。待てば必ず大きくなるわけではありません。霜が近い、畑へ行ける日が限られる場合は、今の大きさで収穫することも考えます。
十分育っていれば後作の予定に合わせて収穫する
試し掘りした芋が十分に育っていれば、同じように育った畝は収穫します。一気に掘るか、区画を分けるかは、畑を空けたい範囲と、持ち帰って扱える量で決めてください。収穫後の置き場所も用意してから作業すると、掘った芋を畑に放置せずに済みます。
以前の菜園日誌には、サトイモの葉が元気でも、次の野菜の準備のために収穫した記録があります。わが家では、葉の状態だけでなく、後作の準備も考えて収穫を決めています。
わが家では、10月中旬でもサトイモのあとにタマネギ・カブ・ダイコンを育てる準備は間に合うと考えています。タマネギは苗を植える場所を準備し、カブやダイコンは種袋の地域別のまきどきを確認します。ダイコンは小型・早生という名前だけで選ばず、その品種が今からまけるかを確かめてください。
次に植える野菜が決まったら、まきどき・植えどきから畑を空ける日を決めます。寒冷地や暖地では作業の時期が違うため、自分の地域の適期を優先してください。畑を片付ける日だけでなく、土を整えて次の種まきや植え付けをする日まで予定に入れましょう。
急に枯れた株は斑点や株元を調べる
葉が急に枯れた時は、葉の表裏と茎、株元を見ます。サトイモ疫病では、葉や葉柄に暗い褐色の丸い斑点ができ、広がると葉柄が折れる症状があります。葉柄は葉を支えている柄の部分です。枯れ始めたから収穫時期だと決めず、斑点や急な傷みがないかを確かめてください。
まず、葉全体と斑点、茎、株元の写真を撮り、記事末尾に挙げた千葉県の症状写真と比べます。土が乾いているか、水がたまっているか、ほかの株にも同じ症状があるかを確認してください。症状が合う、傷みが広がる場合は、写真と植え付け・水やりの記録を持って地域の農業改良普及センターに確認します。
葉が傷んでいても、土の中の芋の状態は掘って確かめます。腐敗や異臭のある芋は食用にせず、健全な芋と分けてください。病名が分からないまま薬剤を買う前に、見えた症状を調べることが先です。
収穫を待つ株は土の湿りと霜の予報を見る
サトイモは乾燥に弱いため、収穫を待つ間も土の湿りを確認します。秋になったから水やりをやめるのではなく、根を傷めない株の脇で土を少し確認してください。雨のあとで土の中に湿りがあるなら、追加の水は不要です。
土の中まで乾いていたら、株元の土へゆっくり水を与えます。水が表面を流れる場合は、何回かに分けて浸み込ませてください。葉を濡らすためではなく、根の周りの土へ水を届けるための水やりです。水がたまっている時は追加せず、畝間の排水路がふさがっていないかを確認します。
次の週末まで待つ前に、地域の天気予報と霜の注意情報を見ます。初霜の平年日だけで決めず、今週の予報を確認してください。霜が降りそうなら収穫日を早められるかを考え、作業できる日を確保します。土が湿っているのに葉が急に弱った場合は、水を足す前に葉や株元も調べましょう。
枯れ始めの収穫目安と試し掘りで掘る日を決める
サトイモの葉が青くても、全部枯れるまで待つ必要はありません。わが家では、多少枯れて青い葉も少し残っている頃に一気に収穫します。早く畑を空けたい時は、試し掘りした芋の大きさで、畝全体を掘るか待つかを判断してください。
葉の大きさや茎の太さがほかの株と近いものを選び、料理に使いたい大きさの芋がそろっているかを確かめてください。収穫すると決めたら、後作の適期と持ち帰る量に合わせて作業を組みます。掘る日が決まれば、青い葉を見て迷う時間を減らし、次の畑仕事へ進めます。
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サトイモの収穫でよくある質問
親芋は食べられますか?
親芋を食べる品種と、子芋や孫芋を主に食べる品種があります。収穫した親芋を料理に使う前に、品種名を確かめてください。代表的な品種の親芋の扱いを表にまとめました。
| 親芋の扱い | 品種名 | 食べる部分 |
|---|---|---|
| 親芋を食べられる | 八つ頭・赤芽大吉(セレベス)・タケノコ芋 | 八つ頭・赤芽大吉は親芋と子芋。タケノコ芋は主に親芋 |
| 親芋は食用に向きにくい | 石川早生・土垂 | 主に子芋・孫芋を食べる |
品種が分からない時は、ラベルや購入履歴、種芋をもらった相手に確認してください。土垂系でも「大和里芋」は親芋と子芋を利用する品種なので、品種名まで確かめましょう。
参考にした資料
- タキイネット通販「東京・大泉 風のがっこう」体験レポート:サトイモの10月下旬の試し掘り、掘り上げ方、乾燥と寒さへの弱さ。
- タキイネット通販「サトイモ特集」:八つ頭・赤芽大吉・タケノコ芋など、品種ごとの利用部位。
- 農文協「サツマイモ・サトイモ大事典」内容紹介:石川早生・土垂などの子芋用品種と、親芋が食用に向かないこと。
- 千葉県「サトイモ疫病の防除対策」:葉の斑点や葉柄が折れる症状を写真で確認できる資料。
- わが家の以前の菜園日誌:葉が元気でも次の野菜の準備のために収穫した記録。


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