長ネギの苗の選び方|太さ・草丈の見方とさび病・再生栽培のコツ

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7月の作業
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長ネギは鍋の具にも、納豆や冷ややっこの薬味にも大活躍する万能野菜です。畑で長期保存もでき、冷凍も可能、さらに収穫後の根から再生栽培もできる、栽培・調理ともに優等生のような野菜です。

そんな長ネギを失敗なく育てる第一歩が苗選びです。このページでは、品種の違い・良い苗の見分け方・気をつけたいさび病・そして買わずに増やせる再生栽培のコツまで、実際に十数年育ててきた経験をもとに説明します。

長ネギの品種:1本ネギと分けつネギ

長ネギの品種は、大きく分けると分けつしないネギ分けつするネギの2種類があります。

「分けつ」とは、1本の株元(根)が5〜10本に分かれて、それぞれが伸びていくことです。5〜10倍の収穫になってお得に思えますが、分けつするタイプはあまり太くなりません。それぞれ次のような表記で苗や種が売られています。

  • 分けつしない品種:1本ネギ・根深ネギ(白い部分が長く太いネギ)
  • 分けつする品種:葉ネギ・青ネギ(薬味向き、株が増える)

太い白ネギを育てたいなら1本ネギ、薬味用にたくさん欲しいなら分けつネギ、という選び方が基本です。後で説明する再生栽培には、根が新しく増える分けつタイプの方が向いています。両方を育てて使い分けるのもおすすめです。

良い長ネギ苗の見分け方

苗を選ぶときは、茎の太さ・草丈・葉と根の状態を確認します。

茎の太さ:根元の直径1cmが目安

植え付けに適した苗は、根元の直径が1cmほどです。束で売られている苗は太さがまちまちで揃えにくいので、買ってきたら大・中・小のグループに分けておくのがおすすめです。大きさがちぐはぐなまま植えると、大きい苗の勢いに小さい苗が負けて枯れてしまうためです。グループ分けすれば、揃った大きさで植えられます。

草丈:50cm程度で分岐部が揃ったもの

草丈は50cm程度が目安です。売られている苗は長さもまちまちなので、全体の長さではなく根から葉の分岐部までの長さが揃っているものを選びましょう。長ネギは葉の分岐部が成長点で、植え付けのときはこの分岐部が隠れない深さまで土を被せます。分岐部の高さが揃っていれば、植え溝の深さを統一できて作業が楽になります。

葉・根の状態:さび病に注意

葉の緑色が濃く、まっすぐで根がよく出ているものが理想です。多少の葉枯れは問題ありませんが、葉にオレンジ色のかさぶたのようなものがあったら要注意です。これは「さび病」というカビによる病気で、胞子で伝染してしまいます。苗を選ぶ段階でしっかり観察して、さび病の苗は避けましょう。

さび病の予防と、出てしまったときの対処

さび病はカビによる病気で、一度発生すると胞子で広がりやすいため、日頃の管理で予防することが大切です。さび病は肥料の過不足、とくに窒素過多や肥料切れのときに出やすいといわれます。次のような基本管理で発生を抑えましょう。

  • 株間をとって風通しをよくする(葉が混み合うと発生しやすい)
  • 水はけを整えて過湿を避ける
  • 肥料を切らさず、与えすぎない(とくに窒素過多に注意)
  • 発病した葉は早めに取り除き、畑に放置しない

我が家では日常管理の補助として木酢液を薄めてスプレーすることもありますが、これはあくまで予防の補助であって、さび病を治す薬ではありません。発病が見られたら、まずは発病した葉の除去と風通しの改善を優先します。

おすすめ用品:ねぎ類向けの肥料

長ネギは肥料が切れると細くなりやすく、逆に多すぎても病気が出やすくなります。ねぎ類向けの肥料を使うと、追肥の管理をそろえやすく、苗を植えた後の生育を見ながら調整しやすいです。

ねぎ類向けの肥料を見てみる

それでも被害が広がってしまったときは、発病した株を早めに収穫・撤去し、葉や残渣を畑に残さないようにします。感染した株の根は再生栽培には使わず処分しましょう。そのうえで次に育てる場所を変える(連作を避ける)と、翌作の再発リスクを下げられます。

長ネギの再生栽培:十数年買っていない

長ネギは苗を買わなくても、収穫したネギの根を使って再生栽培ができます。やり方はとても簡単です。

  • 長ネギを収穫したら、根の部分を3〜5cmほど残しておく
  • 切断面が少し地面から出るくらいに土へ差し込む
  • 1〜2週間ほどで再び成長を始める

だいぶ雑に植えても問題なく再生します。畑の隅などで再生させておいたネギを、長ネギの植え付け時期(7月ごろ)に植え替えれば、苗を買わずに長ネギを増やし続けられます。

再生栽培には、根が新しく増える分けつタイプの方が適しています。1本ネギでも再生はできますが、分けつタイプに比べると再生に時間がかかります。スーパーで買った長ネギや、いただいたネギでも、根が付いていれば再生に使えます。ただし、さび病などの病気が出た株の根は再生に使わず、健康な株の根だけを使うようにしましょう。

実際、この再生栽培のおかげで十数年、長ネギを苗から買い直すことがほとんどなくなりました。今では使い切れずに畑の隅でぼさぼさになっているほどで、再生栽培は少し自重しているくらいです。

苗を買うタイミングと場所

再生栽培がメインになると毎年は買いませんが、数年に1回くらいは苗を買い足します。農協・物産店・ホームセンターで安売りされている苗を、畑の空いているスペースに植えておき、元気になったら本来の場所へ植え直すという使い方です。

安い苗でも、植え付け前に一度仮植えして元気を取り戻させてから本植えすると、活着が安定します。再生株と買い苗をうまく組み合わせれば、長ネギを切らさず育て続けられます。

おすすめ用品:土寄せ・草削り用のミニ鍬

長ネギは植え付けた後の土寄せで白い部分を作ります。小回りのきく鍬があると、苗の横に少しずつ土を寄せやすく、草削りも同時に進められます。

土寄せ・草削り用のミニ鍬を見てみる

よくある質問

スーパーで買った長ネギでも再生栽培できますか?

できます。根が付いている長ネギであれば、根を3〜5cm残して土に差し込むだけで再生が始まります。いただきもののネギも同じように再生できるので、根付きのネギが手に入ったら捨てずに植えてみてください。分けつタイプの方が再生は早いですが、1本ネギでも時間をかければ再生します。

1本ネギと分けつネギ、最初に育てるならどちらがおすすめですか?

太い白ネギを鍋などで使いたいなら1本ネギ、薬味用に手軽にたくさん欲しいなら分けつネギがおすすめです。再生栽培を楽しみたい場合は、根が増えて再生の早い分けつタイプが扱いやすいです。迷ったら両方を少しずつ育てて、使い勝手を比べてみるとよいでしょう。

苗にさび病を見つけたら、その束は全部だめですか?

さび病が出ている苗は避けるのが基本ですが、束の中で症状のない苗まで全部だめというわけではありません。オレンジのかさぶたが付いた葉のある苗を取り除き、健康な苗だけを選んで植えましょう。ただし胞子は飛びやすいので、植え付け後も木酢液などで予防し、葉を定期的に観察することをおすすめします。

まとめ

長ネギの苗選びは、根元の直径1cm・草丈50cm・分岐部の高さが揃っていることが目安です。さび病(オレンジのかさぶた)が付いた苗は避け、大・中・小にグループ分けして揃った大きさで植えると失敗が減ります。

そして長ネギ最大の魅力は再生栽培です。収穫後の根を残して植えるだけで増やし続けられ、分けつタイプならより手軽です。一度コツをつかめば、苗を買わずに長ネギを切らさず育てられます。

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