そら豆の育て方|秋の種まき・冬越し・春の追肥と収穫

そらまめ栽培

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そら豆を育てるときは、冬までに苗をどれくらい大きくするのか、春にはいつ肥料を足すのか迷います。適期にまき、冬は小さな苗を霜や風から守ります。種まきから冬越し、春の枝の支え方、太った豆の採り方まで順に紹介します。

わが家では、11月中旬にまいた株が草丈10cmほどで冬を越し、春の生育が遅れ、30株中4株が枯れたことがありました。次は、まいた日と冬の天気、株元の状態を記録して育てます。冬越しの目安は、種袋の本葉の枚数も見て確かめましょう。

基本・品種|ソラマメの育つ時期と選び方

関東平地の露地では、10月下旬〜11月中旬が種まきの一つの目安です。同じ月でも暖かい日が続くと育ち方が変わるので、袋の地域別カレンダーを見て日を決めます。暖地は袋の暖地のまき時に合わせ、寒冷地・積雪地は春まきに対応する品種と地域の栽培方法を確かめます。

大粒の豆を採りたいなら、「仁徳一寸(にんとくいっすん)」が候補になります。少量入りの種袋もあるので、育てたい株数に合わせて用意できます。中早生(なかわせ)で大粒の豆を収穫する品種で、メーカーは本葉4〜5枚を冬越しの目安にしています。まき時と植える間隔を袋で確認してから、必要な株数分を用意しましょう。

準備|土と畝を整える

春まで使う畝の排水と元肥を整える

土の酸度を測り、調整が必要なら石灰をまいて耕します。1週間ほどあけてから完熟堆肥と元肥を混ぜます。量は使う製品の面積当たり量に畝の面積を掛けて量ります。前作に使った肥料の記録も見ておきましょう。

そら豆の後はすぐ夏野菜を植えたくなりますが、収穫は一般に5〜6月です。春まで畝(うね)を使う予定を先に立て、ソラマメやエンドウなどのマメ科を続けて作ってきた場所は避けます。連作を避ける期間は3〜5年を目安に、畑の作付け記録を見て決めてください。

雨の翌日に水が残る場所は、通路から水が抜けるようにしてから畝を立てます。水はけが悪いと根が傷み、葉色が悪くなっても肥料だけでは立て直せません。肥料をまく範囲は、畝の長さと幅を測って決めます。通路を除いた、実際に植える部分の面積を出しておきましょう。

畝づくりの手順を確認したいときは、土づくりの基本と水はけを整える手順も参考にしてください。

おすすめ用品:土の酸度を調べる・整える資材・育苗用ポット・用土

酸度を測って調整が必要なときに使う石灰です。施した後は1週間ほどあけて堆肥・肥料を混ぜます。

朝日工業 ハイパワー苦土石灰 4kg

少数の苗を育てる9cmポットです。植える株数分を用意し、底から水が抜ける場所で使います。

渡辺泰 苗ポット 10個入 9.0cm

種まき・植え付け|根づくまでの作業

直まきとポット育苗は畑の準備と鳥害で選ぶ

畝ができていて鳥よけも設置できるなら直まき、前作が残っている・発芽を手元で確かめたいならポット育苗が選べます。育苗ポットは日が当たり、鳥から守れる場所に置きます。日陰に置いて茎だけ長く伸ばさないようにします。

選び方向く状況気をつけること
直まき畝の準備と鳥よけができている雨で水がたまる場所を避け、まいた日から鳥を防ぐ
ポット育苗畝がまだ空かない、発芽を手元で見たい日当たりを確保し、若い苗の根鉢を保って植える

種の黒い筋を「おはぐろ」といいます。この部分を斜め下へ向けて土へ差し、種の上部が少し見える深さにまきます。深く埋めて湿った土で覆い続けると発芽しにくくなるため、種をまいた後は乾き具合を見て水を与え、受け皿に水をためません。種に傷をつけたり、一晩水に漬けたりする処理も不要です。

直まきは株間40cmほどの1条植えを一例にし、品種の指定があればそちらに合わせます。数粒まいた所は、本葉2枚ほどで生育のよい1本を残し、他ははさみで株元から切ります。抜いて間引くと残す苗の根も動くためです。種まき直後からネットなどをかけ、発芽前に種を食べられないよう裾まで閉じます。

ポット苗は本葉2〜3枚の小さいうちに、根鉢(根が回った土の塊)を崩さず植えます。植え穴へ入れた土の上面は畝面とそろえ、深く埋めません。植えた直後は水を与えて土を密着させ、翌日以降は雨と土の湿りを見ます。大苗になるまで待つと根づきにくくなるので、本葉の枚数を見て畑へ移しましょう。

トレーに並べた育苗ポットの土へ差した青いそら豆の種
わが家の畑で撮影(10月)
そら豆の種をまいた育苗ポットをトレーごと網で覆った様子
わが家の畑で撮影(10月)

おすすめ用品:畝や実を守るネット

小さな苗を覆う防虫ネットです。葉が育つ高さと裾を留める余裕まで含め、必要な幅を測ります。

SHINSEI シンセイ 防虫ネット 1mm目 180cm×5m

管理|冬越しと春の枝・追肥

冬は小さな苗の株元を霜と風から守る

小さな苗は寒さに比較的強く、大きく育った株は低温で傷みやすくなります。種袋の地域別のまき時に合わせ、小さいうちに冬を迎えさせます。冬越し中は、強風の後に覆いの固定を見直し、雨の後には水のたまり方を見ます。霜柱で根が見えた株は、土が解けてから周りの土を戻して覆いましょう。

霜が降りる前に株の周囲へわらなどを敷き、必要なら支柱に不織布や寒冷紗をかけます。覆いは風で飛ばないよう固定し、葉へ押しつけない高さを確保します。霜よけには不織布などの保温用資材を使います。冬の畑へ出た日は、覆いの外れ、株元の土の浮き、長く残る水たまりを先に見ます。

開花始めやさやが太る時期に、袋の表示量で追肥する

春に新葉や枝が伸びたら、葉色と土の湿り、株元を見ます。追肥は品種の栽培案内にある開花始めや、さやが太る時期を目安に行います。わが家で生育が遅れた春に使った肥料は、1㎡あたり約30gが目安でした。別の肥料を使うときは、袋の面積当たり量に畝の面積を掛けて量ります。

量った肥料は茎から少し離してまき、土の表面と軽く混ぜます。葉の付け根に粒が残ったら取り除き、土寄せの際も根を傷めないよう浅く作業しましょう。施した後は新葉が伸びているか、さやがふくらみ始めたかを見ていきます。

追肥や土寄せの前には、土の湿りを見て、水がたまる所は排水を直します。生育の遅い株は位置に目印を付けておくと、次に畑へ出たとき、新葉の増え方を同じ株で比べられます。

枝が混み合う前に支柱とひもを準備する

春に細い枝が増えると、株の中へ光が入りにくくなります。草丈50〜60cmほどを一つの目安に、太く伸びる枝を6〜7本程度残して弱い枝を減らす方法があります。勢いのある枝が育ってから、太い枝を選んで残します。

倒れてから起こすと枝を折りやすいため、畝の四隅へ支柱を立て、外周をひもで囲います。枝が伸びたら上にもひもを足し、茎が広がる余裕を取って支えます。土寄せは、通路側の土を株元へ寄せて根元を安定させる作業です。表面の土を浅く寄せ、排水の通り道を空けておきます。

枝先のアブラムシを早く見つけて取り除く

春先に暖かくなり始めた頃、脇枝の先端へアブラムシが大量についたことがありました。先端と葉裏を見て、少ないうちに虫を取り除きます。春だけでなく暖かい秋にも飛来するので、苗の時期から確認を続けましょう。

摘芯(てきしん)は茎の先端を切る作業です。さやが育ち草丈が伸びてから、品種の案内に合わせて行います。先端のアブラムシは早めに取り除き、花や若い枝を守りましょう。摘芯の位置・時期は品種と仕立て方の案内に合わせ、切った後も残る枝を見ます。

葉に赤褐色の斑点が広がるときは赤色斑点病、葉に濃淡のまだらや縮れが出るときはモザイク病も候補です。症状が広がる株は写真を残して都道府県の病害虫防除所が公開する病害虫情報と症状を比べます。薬剤を使う場合はソラマメと対象の虫・病気への登録、収穫前の日数をラベルで確認します。

おすすめ用品:元肥・追肥用の肥料・支柱と誘引用品

元肥と生育途中の養分補給に使う肥料です。袋を閉じて湿気の少ない場所に保管すると、次の作業にも使いやすくなります。

東商 有機100% 野菜の肥料 1.8kg

支柱へ一部の茎を固定するときの補助用品です。10個入り、推奨支柱径8〜16mm。囲いひもと併用でき、茎が太って窮屈になる所は柔らかいひもへ替えます。

タカショー 支柱誘引クリップ 小 10個入 GCP-08Nを見てみる

茎を支柱へゆるく結ぶ園芸用のひもです。茎が太る余裕を残して留めます。

セフティー3 ジュートロープ 30m

茎葉を支える支柱・固定用品です。必要な高さと本数、使う支柱に合う寸法を確認します。

Sprigra 支柱 180cm 10本セット

収穫・保存|採り時と保存の仕方

上を向いていたさやが垂れ、背筋が黒褐色になり、触ると豆のふくらみが分かる頃が採りどきです。1さや開け、豆の大きさとおはぐろの色も確かめます。太ったさやからはさみで切り、上の小さなさやは残して次に見ます。

収穫日は食べる予定に合わせ、採った豆を畑の日なたに置かないようにします。早めに調理し、すぐ使わない分は冷蔵庫へ移します。採り遅れた豆は皮がかたくなりやすいため、全部のさやが同じ大きさになるまで待たないことが大切です。

おすすめ用品:収穫・手入れ用のはさみ

茎や葉、実の柄を切るはさみです。切れる太さを確認し、土や汁を落として使います。

髙儀(Takagi) 畑サイクル ステンレス 収穫用 菜園鋏 160mm

片づけ|残った株と資材を整える

収穫後は根と茎葉を片づける

収穫が終わったら茎葉と残ったさやを集め、支柱・ひも・覆いを外します。病気が疑われる株は根を含めて畑から取り出し、地域の処分方法に従います。傷んだ株をそのまますき込むと、次作(次に育てる野菜)へ病気を持ち越す心配が残ります。

根にある小さな粒を「根粒(こんりゅう)」といい、中の菌が空気中の窒素を取り込んでいます。収穫後は根ごと片づけ、畝を整えます。次作の元肥は土と栽培する野菜の案内に合わせて決め、そら豆やエンドウを同じ場所へ続けないよう作付け図にも残しましょう。

よくある失敗|症状に合う作業を選ぶ

葉が黄色くなったら、土の湿りと株元、新しい葉の様子を確かめます。雨の後から悪くなったなら土の湿り、寒波の後なら傷んだ葉と新葉、周囲へ広がるなら株元と斑点を見ます。今ある葉の色だけでなく、次に出る葉が育っているかを確かめると、同じ処置を繰り返す前に立ち止まれます。

花が落ちたときも、まず咲いた位置と残るさやを見ます。上の方の花は、自然に落ちることもあります。下のさやまで太らないなら、開花期の乾燥、株の混み合い、虫の発生を順に確かめます。雨が少なく根の周りまで乾いていれば水を与え、水が残る畝は排水を直します。週末だけ見る場合も、開花から豆が太る時期は乾燥が続いていないか確認する機会を増やしてください。

まとめ|冬枯れは苗の大きさ、実入りは開花期の水分から見る

冬越しが心配なときは、基本の節で品種のまき時と本葉の目安を見て、小さい苗で寒さを迎えます。冬は株元の浮きと水たまりを直しましょう。花が咲いても豆が太らないときは、開花中の乾燥と枝の混み合い、アブラムシを見て対処します。さやの向きだけでなく一つ開けて豆の太りを見ると、採り時にも迷いにくくなります。

よくある質問

種をまいた場所の一部だけ発芽しません。すぐ掘ってよいですか?

まず袋の発芽日数と気温を見て、同じ日にまいた周囲の苗と比べます。低温で遅れているときに何度も掘ると根を傷めます。待っても出ない所を一か所だけ確認し、種がなくなっていれば鳥害、軟らかく腐っていれば過湿を疑って、まき直す前に覆いや排水を直します。

冬に覆いの中で花が咲きました。保温を強めますか?

花が咲いたからと覆いを重ねて育て続けるより、暖かい日に中が暑くなっていないかを見て換気します。花のある大きな株は寒さに弱いため、夜の霜よけは保ちます。次の栽培では、まいた日と秋の気温を記録し、早まきと過度な保温を見直します。

来春にトマトを植えたい畝で育ててもよいですか?

そら豆の収穫が5〜6月まで続くと、先にトマトを植えたい日と重なります。予定する植え付け日に畝が空くかを先に比べ、両方の作付け時期に合う場所を確保します。畝が足りない場合はそら豆の株数を減らすか、トマトの場所を別に確保しておくと収穫を急がずに済みます。

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