甘いトウモロコシを家庭菜園で育てたいけれど、「実の粒がそろわない」「中に虫が入っていた」とつまずきやすい野菜です。ポイントは受粉のさせ方と害虫対策の2つに絞られます。
この記事では、露地栽培で迷いやすい受粉と虫の問題を中心に、種まきから収穫までの流れを整理します。
種まきと植え方
トウモロコシは移植を嫌うので、畑への直まきでも育てやすい野菜です。苗から植える場合は、根を崩しすぎないように早めに植え付けます。受粉をそろえるため、1列に長く植えるより2〜4列にまとめて植えると、花粉が雌穂のひげにかかりやすくなります。
発芽後に込み合ったら間引き、株間を30cmほどにします。背が高くなるので、風で倒れないよう株元に土を寄せておくと安心です。
受粉のさせ方
茎の先に咲く雄穂(おばな)から花粉が出て、雌穂(めばな)のひげにつくと粒になります。1本のひげが1粒に対応するため、ひげ全体に花粉がかかるよう、朝に雄穂を揺らすか、切り取って軽くなでつけると粒ぞろいがよくなります。
注意したい病害虫
もっとも注意したいのがアワノメイガです。雄穂が出るころに飛来し、幼虫が茎や実に入り込みます。雄穂に虫のフンや穴が見えたら早めに取り除き、被害がひどい雄穂は受粉後に切り取ると被害を減らせます。ヨトウムシにも注意します。
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わが家でも粒の歯抜けはよくあります。対策として、株を密集ぎみに・株数を多めに植え、さらに雄穂を切り取って、雌穂のヒゲに何度もまんべんなく叩くようにこすりつけています。受粉は一度で終わりにせず、数日かけて繰り返すと歯抜けが減りました。
追肥と水やり・倒伏対策
トウモロコシは肥料と水を多く必要とします。背が伸びる時期と雄穂が見え始める時期に追肥をすると、実の太りがよくなります。乾燥すると粒のつきが悪くなるため、実が大きくなる時期は水切れに注意します。
草丈が高く風で倒れやすいので、株元に土を寄せて支えます。根元から出るわき芽(分けつ)は、無理に取らずそのままでも問題ありません。倒れた株は早めに起こして土を寄せ直すと回復しやすいです。
アワノメイガは何度も入っていて、正直皮をむくまで気づけないことが多いです。だからこそ、雄穂が出たら早めに切る・フンや穴を見たら取り除くなど、入られる前の対策を大事にしています。
収穫のタイミング
受粉から20〜25日ほど、先端のひげが茶色く枯れ、実を握ってふくらみを感じたら収穫適期です。1株から育てる実は1〜2本に絞ると、甘く大きく育ちます。とれたては味が落ちやすいので、朝採りしてすぐ食べるのがおすすめです。
人工受粉の手順(朝・数日続ける)
粒の歯抜けを減らすには、人工受粉が確実です。花粉は晴れた日の朝によく出るので、朝のうちに雄穂(茎の先の穂)を切り取り、雌穂のヒゲ全体に軽くたたくようにつけます。ヒゲ1本が粒1つになるため、ヒゲ全体にまんべんなくつけるのがポイントです。1回で終わらせず、2〜3日続けると粒のそろいがよくなります。
アワノメイガを防ぐ予防のコツ
アワノメイガは、雄穂が出るころに飛んできて卵を産みます。受粉が終わったら雄穂を切り取ると、産卵場所が減って被害を抑えやすくなります。あわせて、雌穂のまわりや葉の付け根をこまめに見回り、フンや小さな穴を見つけたら早めに取り除きます。皮をむくまで気づきにくい虫なので、入られる前の予防がいちばん効きます。
よくある質問
粒がところどころ欠けます。なぜ?
受粉がうまくいかなかった粒は実りません。1列植えや株数が少ないと花粉がひげに届きにくくなります。次回はまとめて植え、朝に人工受粉をすると粒ぞろいが改善します。
実に虫が入っていました。防ぐには?
多くはアワノメイガの幼虫です。雄穂が出るころに飛来するため、受粉が終わったら雄穂を切り取る、虫のフンや穴を見たら早めに取り除く、といった対策で被害を減らせます。被害部分を切り落とせば残りは食べられます。
収穫が遅れるとどうなりますか?
収穫が遅れると、粒の皮がかたくなり、甘みも落ちやすくなります。ひげが茶色く枯れて実がふくらんだら、できるだけ早く収穫しましょう。とくに気温が高い時期は味が落ちるのが早いので、朝採りしてすぐ食べるのがおすすめです。
1株に実は何本残せばいいですか?
1株につき1〜2本に絞るのがおすすめです。実を多く残すと養分が分散して、小さく甘みの少ない実になりやすいです。一番上の元気な実を残し、下の小さな実は早めに摘むと、残した実が大きく甘く育ちます(摘んだ若い実はヤングコーンとして食べられます)。
まとめ
トウモロコシは、まとめて植えて受粉をそろえ、アワノメイガを早めに防ぐ——この2つで甘い実に近づきます。
ひげが茶色くなるのを待つ時間も家庭菜園の楽しみです。もぎたての甘さは、育てた人だけのごほうびです。



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