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台風や強風の予報が出ると、野菜を全部覆ったほうがよいのか、支柱を増やすべきか、畑へ急いで行くべきか迷います。家庭菜園では、接近してから大きく作り替えるより、普段から支柱・誘引ひも・畝の水はけを見ておき、予報が出たときに固定を確かめるほうが現実的です。
強風で野菜が倒れることは珍しくありません。それでも、支柱がしっかり固定されていれば大きな被害にならずに済むことがあります。ここでは、作業者の安全を優先しながら、台風の前日まで、接近中、通過後に何を確認するかを整理します。
台風が近づく前に、畑で優先したい3つの確認
最初に見るのは、支柱、ネットやマルチなどの資材、畝の周りの水の通り道です。枝を増やしたり、あわてて大きな被覆を増やしたりするより、今あるものが風でばたつかないかを確認します。
1つ目は、トマト、キュウリ、ナス、ピーマンなどを支える支柱です。ぐらつく支柱は、土に差し直す、追加の支柱と結ぶなど、株元が大きく揺れない状態に整えます。2つ目は、誘引ひもとネットです。ひもがゆるんでいると、風で茎が何度も揺すられて傷みやすくなります。3つ目は排水です。畝の間や周囲に落ち葉、雑草、土のかたまりがたまっていると、水が逃げにくくなります。
農林水産省の「露地野菜・花きの排水・倒伏対策」でも、強風に備えた支柱やネットの固定と、排水のための溝切りや畝立てが案内されています。家庭菜園では大きな工事をする必要はありませんが、水がどちらへ流れるかを見て、ふさがっている場所を先に片づけるだけでも違います。
支柱・誘引ひも・ネットは「増やす前に固定」を見る
支柱は本数より、しっかり固定されているかが大切です。強風に備えるときは、支柱そのものがぐらつかないか、株を支柱に結んだひもがゆるんでいないかを順番に見ます。わが家では、ひもによる誘引をこまめに確認して結び直すようにしています。日ごろの小さな確認が、風の強い日に茎が大きく振られるのを防ぐことにつながります。
防虫ネットや寒冷紗も、ただ広く掛ければ安心とは限りません。固定が弱いネットは風を受けてあおられ、支柱ごと動かしたり、葉をこすったりすることがあります。裾、両端、支柱との接点を確認し、たるみが大きい場合は張り直します。強風が予想されるときは、無理に畑へ出ず、自治体や気象庁の警報・注意報に従うことを優先してください。
大雨に備えて、畝の周りの水の通り道を確保する
台風では風だけでなく、短時間の大雨で畝の周りに水がたまることも心配です。水はけ対策として、わが家では高畝にして対応しています。高畝にしておくと、根の周りに水が長く残りにくく、畝間に流れた水の様子も見つけやすくなります。
予報が出たときは、畝の端や排水の出口に草や土が詰まっていないかを見ます。水たまりができやすい場所を毎回同じように記録しておくと、次の畝立てのときに高さや水の逃がし方を見直せます。台風の直前に肥料を追加したり、土を大きく掘り返したりするより、排水を妨げるものを取り除くほうが優先です。
播種や植え付けは台風通過後に回す
種まきや苗の植え付けを予定していた場合は、台風通過前に急いで済ませないほうが安心です。強い雨で種が流れたり、苗がまだ根付かないうちに風で揺れたりすると、その後の管理が難しくなります。農林水産省の台風時の技術指導資料でも、播種・定植は台風通過前を避け、通過後に行うよう案内されています。
通過後は、畝の表面が乾き始めたからとすぐ作業を再開するのではなく、水が抜けているか、土が締まりすぎていないか、支柱が傾いていないかを見ます。天気が回復しても、畑がぬかるんでいるときに入ると土を踏み固めやすくなります。予定を数日ずらす余裕を持つと、苗も種も管理しやすくなります。
台風のあとに畑へ入るときの点検順
台風の通過後は、まず周囲の安全を確認します。倒れかけた支柱や飛ばされた資材があるときは、足元や電線などに注意し、危険がない状態になってから畑へ入ります。
畑では、次の順番で見ると整理しやすくなります。
- 畝の周りに水がたまっていないか
- 支柱・ネット・誘引ひもが外れたり、株を傷めたりしていないか
- 茎や葉に折れ、裂け、大きな擦れがないか
- 収穫できる実があれば、傷む前に採れる状態か
- 数日後に病気や害虫の変化が出ていないか
折れた葉や大きく傷んだ茎葉は、病気の原因にならないよう状態を見て取り除きます。ただし、少し倒れただけの株をすぐに大きく切り戻す必要はありません。株元の土を整え、支柱に固定し直して、葉色や新しい芽の様子を数日見ます。
よくある質問
倒れた野菜はすぐに抜いたほうがよいですか?
根が抜けていなければ、すぐに抜く必要はありません。株元の土が流れていないかを見て、必要なら周りの土をそっと戻し、支柱に結び直して様子を見ます。葉や茎の傷みが大きい場合は、その部分を整理しますが、残っている元気な葉や芽まで急いで切らないことが大切です。数日後に葉色や新しい芽がどう変わるかを確認しましょう。
台風前に防虫ネットを外したほうがよいですか?
ネットの大きさ、固定の強さ、風の予報によって判断が変わるため、一律には決められません。大切なのは、ネットが風を受けてばたつき、支柱や株を傷める状態になっていないかです。無理に作業するより、危険のない時間に裾と支柱の固定を確認し、気象情報や自治体の案内を優先してください。
台風の後、すぐ追肥や水やりをしてよいですか?
畝に十分な雨が入っている場合は、すぐの水やりは必要ありません。根が傷んでいるかもしれないときに追肥を急ぐと、かえって負担になることがあります。まずは排水、支柱の補修、折れた葉の整理を優先し、土の乾き方と株の回復を数日見てから次の作業を決めます。
まとめ
台風や強風が心配なときは、すべてを完璧に覆うことより、普段の支柱・誘引ひも・畝の水はけを確認することが基本になります。支柱がしっかり固定され、ひもがゆるんでいなければ、風で揺れても被害を小さくできることがあります。
高畝にして水の逃げ道を作っておけば、大雨のあとに畑の状態も見やすくなります。予報が出た日は無理に作業を進めず、通過後に安全を確保してから畑を点検しましょう。毎回の小さな見直しを重ねることで、天気が変わりやすい時期も野菜を落ち着いて見守れるようになります。



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